UTMはオープンソースで開発されているMac用の仮想化ソフトです。Apple Siliconに最適化されていて、ARM版Windows 10/11やLinuxをネイティブで実行できるほか、オープンソースのエミュレーター、qemuが組み込まれているのでPowerPC、MIPS、Intel x86/x64といった動作するアーキテクチャが異なるOSも動かすことが出来ます。
ということで、Apple M1を搭載するまくぶくえあでUTMを使ってPowerPC版MacOS 10.5 Leopardを動かしてみることにしました。
VMの設定などはこちらの記事を参考にしました。最初記事通りに仮想マシンをセットアップしてもブートすらしなかったのですが、UTMのバージョンが古すぎたのが原因だったため公式サイトで配布されている最新バージョンをインストールしたところ、正常に起動しました(多分2年くらい更新していなかったと思うのですが、いつの間にか日本語にローカライズされていました)。
あとは実機と同じように「ディスク・ユーティリティ」で仮想ディスクイメージをHFS+でフォーマットしてしインストール先を指定すればセットアップが完了します。ちなみにインストールにかかる時間は実機と同じで概ね45分程度かかります。
初代iPhoneやiPod touchに搭載されているOS X iPhone 1.0(aka.iPhone OS 1.x)はこのLeopardから派生したものです。スマートフォンで動かすためにUNIX関連の機能など不要なコンポーネントを削除し、シェルにFinderではなくSpringBoardを採用するなどあくまでサブセット版ではあるのですが、当時OS Xがモバイルデバイスで動くことにワクワクさせられました。今や時計でもうごいちゃうんだもんなぁ・・・
PowerPCをサポートするMac OS Xとしては最後のバージョンとなります。(おそらく)Intel CPUをサポートするOSとしては最後になると思われるmacOS SonomaでPowerPCを最後にサポートするMac OS X 10.5が動いているのは感慨深いものがあります・・・実際に動かしているのはIntel MacではなくApple Silicon Macですが・・・
純正バックアップ環境のTime Machineが初めて搭載され、Intel CPUへの最適化が進んだ一方でPowerPC版では旧Mac OS 9環境を同時起動できる「Classic」が削除されています。
次のMac OS X 10.6 Snow Leopardを最後に削除されてしまうことになりますが、初回セットアップ完了後(またはMac を新規購入して初回起動する際)にウェルカムムービーが流れます。LeopardとSnow Leopardで使われているのはHoneycutの“Exodus Honey”。当時のiMacのCMソングとしても採用されていた曲ですが、印象的だったので当時iTunes Music Storeでダウンロード購入したのはいい思い出です。
・・・インストールしてみた結果なのですが、初回セットアップ時のデータ移行設定画面でループしてしまい、デスクトップを拝むことが出来ませんでした・・・とりあえず動くこと自体は確認できたので、また再度トライしてみたいと思います。
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