Windows互換OS、ReactOSは現在も進化し続けている

オープンソースで開発されているWindows NT互換OS、ReAct OSですが、2021年12月にNEC PC-98シリーズにおけるNTLDR起動のサポート(残念ながらまだOS本体がブートする段階には至っていません)やPnP関連の不具合が改善されたバージョン4.14がリリースされて以降、情報が途絶えていたのですがもちろんちゃんと開発は継続されていて、毎日最新のナイタリービルドが投稿されています。

最新バージョンではWindows NT 3.1〜XPまでで採用されていたテキストベースのセットアップではなく、GUIベースのセットアップが試験的に実装されたとのことです。

Windows Vista以降のバージョンで実装されたWindows PEベースのセットアップとはまた異なるようですが、もはやテキストベースのインストーラーは触ったことがないという方も多くなってきていそうではあるので初心者でも迷うことなく導入することが出来るようになりそうです(ただし、現状のReAct OSはまだベータ版の段階にすら達していないので初心者が導入するようなものではないのですが・・・)。

そのほか2023年6月にはIntel x64(64bit)アーキテクチャのサポートも改善されているようです。元々はWindows 95互換→Windows NT 4.0/2000(NT 5.0)互換に移行していたこともあり、どうしてもx86(32bit)版の開発がメインになってしまっていたのですが、現在ではx64版も「ほぼ問題ないレベルで動作する」状態まで移植が進んでいるようです。またx64版React OSはWindows Vista以降のNT6と完全互換になるようです(x86版はNT5系(2000/XP/Server 2003)とNT6系(Windows Vista/7/8.x/10)との混合)。

またARM版の開発も進んでいるようで、Windows 10/11(ARM64)も非公式にサポートされているOnePlus 6実機で実際にReAct OSを動作させているスクリーンショットがXに投稿されています。

開発環境のMicrosoft Visual Studio 2005、名作ゲーム「グランド・セフト・オート バイス・シティ」など動作するアプリも増えてきているのでアルファ版からベータ版に移行する日もそう遠くは無いかもしれません。

プロプライエタリーなOSをゼロから完全再現することを目指しているので、一般ユーザーが気軽に実機で使えるようになるまではまだまだ時間がかかるとは思いますが、うまくいけばWindows 11の登場で今後廃棄される可能性が高いKaby Lake以前のCPUを搭載する古いPCの再生用OSとして魅力的な選択肢になりそうなので期待しています。

関連リンク

ReAct OS:公式ページ

ReAct OS 日本:X公式アカウント(日本語)

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